炭酸水メーカーを調べていると、「ジュースやお酒も炭酸にできます」という説明と、「水以外は絶対に入れないでください」という警告が、同じ売り場に並んでいます。どちらも正しくて、機種によって答えが真逆 なだけなんですよね。
先に結論を書きます。水以外に直接炭酸を入れられるのは、炭酸を送り込む「注入部」を本体から外して洗える機種だけ です。ブランド名では決まりません。同じドリンクメイトの中にも水専用モデルがありますし、5万円するアールケも公式に水専用です。
私はこのカテゴリの価格と商品情報を毎日集めているのですが、今日時点で炭酸水メーカー本体として集計している31機種のうち、商品名に「ジュース」の語が入っているものが10機種、「サワー」「酎ハイ」がそれぞれ4機種 ありました。売り文句としては強い。でも、その語が入っているかどうかと、本当に水以外を入れていいかどうかは、別の話です。
先に結論:分かれ目は「注入部を外して洗えるか」
炭酸水メーカーは、ボトルの中の液体にノズルから二酸化炭素を吹き込む機械です。だから判断はシンプルで、そのノズルが汚れたときに洗えるかどうか に尽きます。
- 注入部が本体と一体になっている機種(ソーダストリーム各機、アールケ、ドリンクメイトSeries560)→ 水専用。ジュースを通すと糖分や酸が内部に残り、それを洗い流す手段がありません。
- 注入部(インフューザー)がボトルごと外せる機種(ドリンクメイトの620以上、ツイスパソーダ、ソーダガン)→ 水以外OK。使うたびに外して丸洗いできるので、成分もにおいも残りません。
ドリンクメイトの正規代理店であるシナジートレーディングの製品ページには、「特許登録の取り外し可能なインフューザー」 と、この部品が製品の核であることが明記されています。水以外に使えるのは、おまけの機能ではなく設計思想の違いだということです。
なぜソーダストリームは水以外を禁止しているのか
ソーダストリームは公式に水専用です。これは「推奨しない」ではなく「使わないでください」の水準の話なので、迷う余地はありません。
メーカーは理由を長く説明してはいませんが、構造を見れば納得はいきます。炭酸を吹き込むノズルが本体側に組み込まれていて、ユーザーが取り外して洗える設計になっていない からです。ここに一度ジュースを通すと、糖分と酸とにおいが内部に残り、そのあと作るすべての飲み物がその汚れの中を通ることになります。掃除できない場所を汚す、というのがいちばんまずい。
もうひとつは物理的な危険です。糖分を含む液体は水よりはるかに泡立ちます。高圧のガスを入れた瞬間に泡が急膨張して、ボトルから噴き出す。「部屋中がジュースまみれになった」という体験談が複数見つかるのは、脅しではなく実際に起きることだからです。
そして地味に効いてくるのが保証です。仕様外の使い方で壊した場合、修理や交換の対象外になります。2万円前後の機械を、数百円のジュースのために保証ごと失うのは割に合いません。
実データで見る:いま売れている31機種の内訳
当サイトが炭酸水メーカー本体として集計している31機種を、メーカー別に数えるとこうなりました。
| メーカー | 機種数 | 水以外への直接注入 |
|---|---|---|
| ドリンクメイト | 9 | 対応(ただしSeries560のみ水専用) |
| ソーダストリーム | 6 | 不可(公式に水専用) |
| アールケ(aarke) | 4 | 不可(公式に水専用) |
| グリーンハウス(ツイスパソーダ) | 3 | 対応 |
| ソーダスパークル | 1 | 対応(カートリッジ式) |
※当サイト調べ・2026年7月20日時点。付属品や消耗品は集計から除いています
ここで面白いのが、ブランドのシェアと「水以外に使えるか」がきれいに分かれている ことです。デザインで人気のアールケと、シェアの大きいソーダストリームが水専用側。水以外を売りにするドリンクメイトとツイスパソーダが対応側。つまり「売れている機種を選ぶ」と「ジュースも炭酸にする」は、そのままでは両立しません。
価格帯で言うと、集計中の31機種の中央値は18,050円でした。水専用のソーダストリームと、水以外に対応したドリンクメイトが、ほぼ同じ価格帯で並んでいます。値段は判断材料になりません。
罠1:同じドリンクメイトでも、Series560は水専用
これは実際に商品説明を1機種ずつ読んでいて見つけて、少し驚いた話です。
ドリンクメイトのSeries560は、公式ストアの仕様欄に「水以外の飲料には使用することはできません」とはっきり書かれた水専用モデルです。商品名にも「水専用モデル」と入っているので、メーカーが隠しているわけではありません。ただ、実売が7,980円とドリンクメイトの中でいちばん安い。
「ドリンクメイト=ジュースもいける」とブランドで覚えていて、価格順に並べて安いものを選ぶと、ドリンクメイトを買ったのにジュースが炭酸にできない という結果になります。同じ仕様欄には「142Lガスシリンダーは使えません」ともあり、大容量シリンダーで安く回す道も塞がっています。
安さには理由がある、という当たり前の話ではあります。ただこの機種、水しか作らないと決まっているなら悪くない んですよね。0.5Lあたり約18円で炭酸水が作れると明記されていて、市販の強炭酸水を箱買いすることを考えれば十分に元は取れます。要は用途の宣言をしてから買うかどうかです。
罠2:「水以外OK」でも、別売ボトルが要る機種がある
もうひとつ、説明文を最後まで読まないと引っかかるパターンです。
PRODIのソーダガン(PSG1001/PSG1002)は、商品説明の冒頭で「水だけでなく、ジュースや日本酒、ワインなど好みの飲み物に炭酸を注入できます」とうたっています。実売は2,979円からと、このカテゴリでは飛び抜けて安い。
ところが同じ説明文の注意書きに、「※水以外の飲料には別売の専用ボトルLが必要です」とあります。つまり本体を買っただけではジュースは炭酸にできません。
これは不誠実な表示だとまでは思いません。ちゃんと書いてありますから。ただ、価格の安さに引かれた人ほど、この一行を読む前にカートに入れてしまう 構造にはなっています。私はデータを扱う職業病で、こういう「※」以下を先に読む癖がついているのですが、これは完全に人の50倍調べないと買えない性格の副産物です。
PSG1001(ホワイト)とPSG1002(ブラック)は色違いで中身は同じです。現在の実売価格は炭酸水メーカーのランキングで確認できます。
罠3:水以外OKの機種でも、入れてはいけないものがある
「水以外対応」は「なんでも対応」ではありません。ここは各社そろって線を引いています。
ドリンクメイトの正規代理店の仕様には、「粘度の高い飲料や果肉入り飲料にはご使用いただけません」 と明記されています。楽天のSERIES631の商品説明では、例としてネクターやトマトジュースが挙げられていました。
理由は、とろみや果肉がガス抜き(減圧)バルブに詰まる からです。ドリンクメイトが水以外を扱えるのは、注入後に圧力を安全に逃がすこの機構があるおかげなので、そこが詰まると製品の安全設計そのものが機能しなくなります。
飲み物ごとの目安を、確認できた範囲で整理しておきます。
| 飲み物 | 水以外対応機での可否 | 補足 |
|---|---|---|
| お茶・麦茶 | ○ | さらっとしていて扱いやすい |
| さらっとした果汁ジュース | ○ | 泡立つのでガス抜きは丁寧に |
| ワイン・日本酒 | ○ | スパークリング化の定番用途 |
| 気の抜けたコーラ・ビール | ○ | 「シュワシュワ感がよみがえる」と商品説明にも記載 |
| ネクター・トマトジュース | × | 粘度が高く減圧バルブが詰まる |
| 果肉入り飲料 | × | 同上。公式に使用不可 |
| 牛乳・乳飲料 | 判断できず | 下記のとおり明確な記載を確認できませんでした |
牛乳については正直に書きます。「炭酸水メーカー 牛乳」で調べる人は多いのに、各社の公式・正規代理店の資料を当たった範囲では、可とも不可とも明記した記載を見つけられませんでした。ネット上には「やってみた」という体験談はありますが、それはメーカーの許可ではありません。可否がはっきりしないものを高圧ガスで扱っても、うまくいって話のネタ、失敗したら故障です。当サイトとしては勧めません。
ジュースを炭酸にするときの手順(吹きこぼれ対策)
対応機を買っても、水と同じ感覚でやると失敗します。手順として押さえるのは2点だけです。
- 注入後、すぐに開けない。カートリッジ式のマルチスパークルの説明では、ジュースやワインの場合はボトルを振らず、約1分そのまま置く よう指示されています。同じ説明に「水以外の場合、炭酸ガスの注入が終わっても泡が落ち着くまで1分以上待ってから」ともあります。
- 量を守る。同機種ではジュースやお酒は650mlまで と上限が決められています。「指定量を超えると吹きこぼれや破損の原因となります」と明記されているので、ここは守ってください。
水を炭酸にするときは、逆に冷やしておく のが効きます。ソーダストリームの商品説明にも「炭酸は冷たい水の方が、良く入る」とあり、予備ボトルを冷蔵庫に入れておく使い方が案内されています。気が抜けたコーラを復活させるときも同じで、ぬるいまま入れるとうまく入りません。
水専用機を買ってしまった人へ:シロップ後入れという逃げ道
すでにソーダストリームやアールケを持っている場合でも、炭酸ジュースは作れます。順番を逆にするだけ です。
先に水で炭酸水を作り、そのあとグラスやボトルでシロップ・果汁と混ぜる。機械の内部を汚さずに済むので、公式にもこの方法が案内されています。味の面でも、濃さを自分で調整できるぶん、こちらのほうが好みに寄せやすい。
ただし、ワインやビールの「再炭酸」だけは、この方法では代替できません。すでに液体になっているものに後から炭酸を足す用途は、水以外に直接注入できる機種でしか成立しないからです。ハイボールの炭酸増しやスパークリングワインを自作したい人が、水専用機で悩んでも解決しないのはここです。
で、結局どっちを買えばいいのか
私の考える判断軸は、意外とシンプルです。
「炭酸水しか作らない」と言い切れるなら、水専用機で問題ありません。 むしろ選択肢が広く、デザインの良いアールケや、シェアが大きくてシリンダー交換に困らないソーダストリームが選べます。洗う部品が少ないぶん、日々の手間も軽い。
少しでも「ジュースやお酒もやってみたい」と思っているなら、水以外対応機を選んでください。 ここは後から変更がききません。あとで気が変わっても、水専用機を改造することはできず、買い直しになります。差額はせいぜい数千円で、買い直しのほうがはるかに高くつきます。
具体的な入口としては、水以外に対応した非電動の基本形がSeries620、シリンダー交換を楽にした新型がSeries650、ガス残量表示と6段階調整が要るなら電動のSeries630、その電動を安く狙うならSERIES631です。水専用でデザインを取るならアールケ カーボネーター3、ガラスボトルを食洗機に入れたいならカーボネーター プロになります。
いま人気の5モデル(総合ランキング上位)
※価格は2026年7月21日時点の当サイト計測値。カードを押すと炭酸水メーカーランキングの該当モデルへ移動します。
買い時について、いまは正直に書けることが少ない
いつもならここで価格レンジと底値の位置を出すのですが、このカテゴリは2026年7月11日に計測を始めたばかりで、まだ9日分のデータしかありません。この日数で「いまが底値です」と言うのは、私の基準では嘘になります。
現時点で確かなことだけ書きます。いま出ている割引は季節要因ではなくキャンペーン要因 です。ソーダストリームは公式ストアで先着1万名の2,000円キャッシュバックと「夏本番セール」を重ねていて、表示上は10〜32%OFFが並んでいます。お買い物マラソンの2回目が7月26日01:59まで動いているので、ポイント倍率もこの期間に寄っています。
つまり表示の%OFFだけでは底値か判断できない 状態です。キャッシュバックとポイントを含めた実質額で比べる必要があります。数か月ぶんの記録が貯まったら、このカテゴリも過去最安との距離で語れるようになるので、そのときに改めて書きます。
いま価格をチェックしたいモデル
※価格は2026年7月21日時点の当サイト計測値。カードを押すと炭酸水メーカーランキングの該当モデルへ移動します。
ランニングコストの目安だけ添えておくと、ソーダストリームの商品説明では1日1本500mlで自作なら約20円、市販の炭酸水なら80円 という試算が示されています。毎日飲む家庭なら、本体代の回収そのものは現実的な話です。電気代を気にしてソーラーパネルまで入れた人間としては、こういう「使うほど差がつく」タイプの家電は好きなんですよね。
まとめ
- 水以外に直接炭酸を入れられるかは、注入部(インフューザー)を外して洗えるか で決まります。ブランド名では決まりません。
- ソーダストリームとアールケは公式に水専用。注入部が本体一体で洗えず、糖分や酸が残るためです。保証の面でも仕様外の使用は避けてください。
- 同じドリンクメイトでもSeries560は水専用(公式に明記)。安さだけで選ぶと目的を外します。
- 「水以外OK」でも別売ボトルが要る機種がある(PRODI ソーダガン)。付属品の一覧まで確認を。
- 粘度の高い飲料と果肉入りは、対応機でも使用不可。減圧バルブが詰まります。牛乳は明確な記載を確認できなかったため勧めません。
- ジュースを入れたら振らずに約1分待つ・650mlまで。水は冷やすとよく溶けます。
- 水専用機でもシロップ後入れで炭酸ジュースは作れます。ただしワインやビールの再炭酸だけは代替できません。
現在の実売価格と全機種のランキングは炭酸水メーカーの選び方とランキングにまとめています。毎日価格を記録しているので、キャンペーンで動く実質額もそちらで確認できます。